会社倒産からの再起、TENTIALで見つけた新しい挑戦。
こんにちは。株式会社TENTIALウェルネス事業本部にて本部長を務める三浦です!
私がTENTIALに入社してから、早いものでまもなく2年が経とうとしています。これまでの社会人生活も非常に濃い時間を過ごしてきた自信がありますが、TENTIALに入ってからも本当にまだ2年なのかと思うほど、密度の濃い時間を過ごしてまいりました。
入社2周年という節目のタイミングで、これまで私がTENTIALにて取り組んできたことを少しだけご紹介できればと思い、本noteを書きました。
事業開発に興味がある方・取り組まれている方にとって、少しでも参考になれば幸いです!!
転職のきっかけ
「正直言って、どん底でした…」私が勤めていた会社が倒産してしまったのです。アスリートの支援を掲げてチャレンジした5年半。私は実質No.2として働いていましたが、掲げた目標を達成できず、失意の渦に巻き込まれていました。
さらに、会社が閉じる1週間前に結婚を正式に決めたばかりで、まさに「人生山あり谷あり」と感じるほどの「お先真っ暗」な状態で、不安が胸に押し寄せていました。
そして、2021年の8月、少し心の整理がついた頃、パソコンをなんとなく覗いていると、「健康に前向きな社会を作る」「ポテンシャルを引き出す」といったフレーズが目に飛び込んできました。その瞬間、何かが私をTENTIALという会社へと引き寄せたように感じ、興味を抱くようになったのです。
なぜTENTIALを選んだのか?
転職活動をしている中で、当時私が35歳であることもあり、求人市場では「即戦力」「経験者」を求める傾向が強く感じられました。その中で、自分のキャリアを活かしつつも理想的な環境に出会うことは非常に難しいと感じました。そこで私は、あえて新たなスタートを切ろうと決意しました。これまでの知人や人脈ではなく、現在の自分の市場価値を認識し、過去にとらわれずに新たな挑戦ができる環境を求めたのです。
その時、TENTIALと出会いました。TENTIALは若いメンバーが活躍しており、大きな志を持った集団でした。代表の中西との会話で、彼の地に足のついた考え方や真摯な姿勢に感銘を受けました。メンバーは物事や課題に対して誠実に向き合っており、不思議なほど会話が盛り上がりました。これまでの経験にとらわれず、若いメンバーと一緒に再びチャレンジすることを決心しました。TENTIALは私に自分のポテンシャルを信じさせてくれたのです。その理由が、入社を決める大きな要因でした。
最初の仕事
私は2021年10月にTENTIALに入社し、代表の中西からオンボーディングを受けながら、事業開発(bizdev)の領域を担当しました。正直なところ、その部署自体が新しくできたばかりで、最初は手探りの状態でした。しかし、私はまず以下の役割を果たすことを目標に設定しました。
アスリートリレーションの強化
アライアンスの整備
エビデンス取得の事例づくり
これらの取り組みを通じて、メイン事業であるブランド事業の価値を拡大し、それが事業売上に結びつくという考え方を持っていました。TENTIALでは元アスリートの方が多く在籍しており、アスリートのコンディショニングの考え方を製品開発に活かしているため、アスリートとの関係性が非常に重要であると認識していました。
日々、多くの企業からの問い合わせがある中で、事業の進捗と合わせて取引の優先順位や協業の形を整備していく必要がありました。また、自社の製品が定性面だけでなく、エビデンスを通じて社会的に信頼できる品質であることを証明する必要もありました。
これらの理由から、まずは上記の領域に注力することを決めたのです。それが私の業務の背景となります。
役に立てたと今思えること
目標設定を明確にし、あとは進むのみという気持ちで取り組みました。同じ時期に事業開発にもう1人のメンバーが加わり、2人で様々なことに取り組みました。具体的には、以下のような実績を上げることができました。
アスリートリレーション
製品利用者が600人以上になりました。
筑波大学蹴球部と京都大学アメフト部をスポンサードしました。
南葛SCをスポンサードしました。
平野美宇選手のコンディショニングをサポートしました。
池村寛世プロのコンディショニングをサポートしました。
アライアンス
リカバリー協会に加入しました。
京王プラザホテルでリカバリープランを提供しました。
BAKUNE Premiumのふるさと納税採択を行いました。
ヒルトン東京お台場との産学連携プランを実現しました。
※その他、様々な企業との取り組みも行っています。
エビデンス
早稲田大学の西多先生と共同研究を行いました。
※その他、進行中の研究も多数あります。
これらの成果を積み重ねることで、より大きな取り組みや知見が得られ、この1年でブランド認知が急速に広がってきたと実感しています。
実は苦労の連続だったアスリートリレーション
実績を並べると数行にはなるのですが、全てを成り立たせるには苦労しました。
TENTIALといえばアスリートとの関係が強いイメージのように、入社時に会社からも強みと聞いてましたが、実態はとにかくアスリートにサンプリングしている状況でした。これ自体はブランド力や認知を高めていくには必要なことなのですが、管理体制やアスリートの獲得ロジックはなかった為、資産とは言い難い状態でした。
最初に着手したのは「アスリートとの繋がりの見える化」でした。私自身がアスリート支援事業を運営していた経験を活かし、製品提供基準、獲得方針の整備、提供アスリートのデータベース化を推進することで、競技別の進捗や獲得人数、二次利用許諾など含め全て可視化することで、全社にアスリートとの取り組み状況が見えるようになりました。
数ヶ月かけ見える化したことで、各部門の様々なオーダーに素早く対応できるようになりました。「製品アンケート」数は700を超え、数十名以上のデプスインタビュー協力。アスリートのUGC投稿数は400を超えています。
この活動をベースとして一歩進んだアスリートとの取り組みとして卓球の平野美宇選手をはじめとしたコンディショニングサポートの取り組みに繋がります。
元々TENTIALの製品を愛用頂いた中で効果実感し、共に支え合うbuddyとして応援する仕組みがTENTIAL流のサポートと考えており、ご本人を通じた発信も愛用していないと説得力にかけてしまいます。
これがTENTIALが数多くのスポンサーをしない理由でもあります。
限られたリソースの中でどのようにアライアンスを積み上げてきたか
アスリート以外の取り組みとして協業を軸としたアライアンスも当初はそこまで会社として進んでいませんでした。代表の中西から大学との共同研究やブランド価値を高めるアライアンスを強化したいと聞き、着手を開始しました。
様々な企業から多数問い合わせをいただく中で私なりに感じた課題が2つありました。1つは「スタートアップ特有のリソース不足」もう1つは「協業先との関係性構築」です。
まずリソース不足についてですが、当時は社内に協業事例が少なく型化されていない為、様々な話を全て向き合い、協業案を出して、会社にとって何が有益かを見定める作業の連続でした。大きくは下記3つに分けて考えていました。
①収益性
取組から得られる収益が投下コストを上回る。
②権威性
取組によりブランド価値が上がる。
③影響力
取組が業界に対して影響力がある。
チームとして実施したことが挙げた3つのどれかに秀でたインパクトを残せる見立てがあればチャレンジするようにしていたという整理が正しかったと思います。
また、一般的に協業ケースのスタートはスモールスケールがほとんどです。私自身大事にしてるポイントはこの一つの付き合いをどれだけ大きな円にできるかが、アライアンス担当者の力だと思っています。「損して得とれ」ではないですが、協業先はパートナーなので、どれだけ喜んでいただけるかにフォーカスして進めてきました。
小さな成功が積み上がるとまた次のご相談をいただき、解決するを繰り返していきます。そうすることで、気がついたら大きな取組に変わっていくケースは多々あり、やはり信頼の積み重ねが1番重要であると改めて気付かされました。
本部長になっての苦悩と葛藤
事業開発担当として日々汗を流していたある日、代表の中西より本部長打診の相談がありました。これまでは2、3人のチームメンバーをマネジメントしていたのが、急に30人以上の部門を担当する話でしたので、最初は戸惑いもありました。しかし、日頃自分自身を客観視している代表からの提案だったので、引き受けることに決めました。そして、準備期間を経て、2023年2月にウェルネス事業本部の本部長に就任しました。
就任直後は予算ショートからスタートしたので、厳しい状況でした。リカバリープランを検討し、優秀な人材の採用など、これまでとは全く違う役割に直面しました。正直、自分の力だけでは解決できないことも多々あり、悩むこともありました。しかし振り返ると、周囲のメンバーに本当に助けてもらい、一緒に解決に向けて努力することができたと思います。プロダクト開発、マーケティング、SCM、CS、事業開発、セールス部門とコミュニケーションを取りながら、それぞれの部門の目標達成を一緒にサポートする役割を担うダイナミックな機会は本当に貴重でした。
次々に起こる組織課題や軋轢
日々様々な問題が発生する中で1番大変だったエピソードをせっかくなのでご紹介したいと思います。5月にありがたいことにTVに複数回弊社の製品を取り上げていただいたのですが、想定以上の反響で大量の受注が入りました。
企業としては大変嬉しいはずなのですが、準備していた在庫は全てなくなってしまい、日々の出荷作業もキャパシティを超えたので、緊急で弊社の従業員も倉庫で出荷作業をお手伝いする事態となりました。この勢いは6月も止まず、月のギネス売上を記録しました。
ここからは怒涛の日々でした。
「在庫の持ち方の再整理」
「倉庫出荷体制の強化」
「卸先からのクレーム対応」
「お客様のクレーム対応」
「大変な期間で直営店3店舗出店」
「卸先からの大量受注」
「各部署間での認識齟齬による衝突」
「採用強化」
などなど組織的な対応をしないと解決しない問題が多発しました。
私自身が至らない点があり、現場メンバーに大きな負荷をかけてしまいましたが、彼らの奮闘により何とか乗り越え、大きなチャレンジができる体制が整ってきました。一緒にこの苦難を乗り越えた仲間のたくましい姿に本当に短期間での組織の成長を感じました。
事業本部長のポジションは、自分自身の意思決定が会社の行く末に大きな影響を与えるということです。楽観的にも悲観的にも考えて答えを出し続ける作業は孤独であり、怖さも同居します。特にスタートアップ企業は1歩間違えると死を迎える面があり、本当に責任の重さを感じました。事業本部の最終意思決定者として、最後の砦にならなくてはいけないと向き合い続けたのは、やった人にしかわからない達成感はありました。
この先チャレンジしたいこと
今の役割が仮に外れたとしたらチャレンジしたいことは3つあります。
「問題解決」にフォーカスしたチームの組成
マネジメントレイヤー育成の仕組みづくり
アスリートやアライアンス周りの更なる強化・推進
本部長の立場で事業全体を俯瞰して見ていて各部門で日々小さな問題が起きていることを感じます。その問題解決を組織内で出来れば理想的ですが、構造上難しい面や当事者が問題に気づけていないケースもあります。また本部長が各組織に降りて解決を図るという手段もありますが、組織全体の結果を出す上では各組織だけに時間やリソースを割くことが想像以上に難しいと実感しました。だからこそ「問題解決」にフォーカスし解決するチームの組成や横串的にマネジメントレイヤーを育成する仕組みを作るようなチャレンジをして、組織力を高める取り組みを担えたらと思っています。
もう一つは自分自身のこれまでの経歴のアイデンティティでもあります「アスリート」や「アライアンス」周りの取り組みの更なる推進です。全体を俯瞰してみた立場だからこそ、このTENTIALのブランド価値向上に多大な影響力を持つ「アスリート」と「アライアンス」領域にレバレッジを利かせたいと思うようになりました。ブランド価値向上に力を注ぎたいと思った点は、2021年10月に入社してから、TENTIALの知名度や認知は大きく広がってきたことを取引先やアスリートの皆様とのコミュニケーションを通して強く感じることができた点が大きいです。継続して活動する中で、「提供価値の実体づくり」を推進していくことが重要であることを認識しており、この動きを強化することにフォーカスすることがよりブランド価値や事業売上のレバレッジに繋がるので、力を注いでいきたいです。
TENTIALにご興味をお持ちいただいている方へ
TENTIALに入って、これまでの自分では体験できない領域を多数携わることができましたし、やったことないことも創意工夫でチャレンジしていくことの楽しさややりがいを知れる良い機会でした。1つの会社でありながら「0⇒1」「1⇒10」「10⇒100」を体験できる幅広さとオンライン・オフラインすべてのサプライチェーンをDynamicに体験できる会社はそうないです。
更に私達がチャレンジしているウェルネス領域は可能性の宝庫でもあります。まだ見ぬ一緒に大きなチャレンジができる方との出会いを非常に楽しみにしています。そんなご自身のポテンシャルを引き出したい、生かしたいという方はぜひ気軽にご連絡ください!