【BAKUNE COMFORTER開発ストーリー】前職でもTENTIALでも布団を開発。圧倒的なお客様目線でこだわり抜いたこととは
2023年10月、ウェルネスブランド「TENTIAL」のSLEEPラインに加わった新商品「BAKUNE COMFORTER」。
これ1枚で秋から真冬まで快適にあたたかく。洗えて、かさばらなくて、運べて、カバーもいらない。冬の寝具のお悩みを全部解決する掛け布団なのです。
開発を牽引した今年繊維商社からTENTIALに転職してきた山川 僚介に、TENTIAL初の掛け布団、開発への思いを聞きました。
ものづくりに関わりたくて繊維商社へ
ー簡単にこれまでのキャリアについて教えてください。
ものづくりの川上から川下まで関わりたい。そんな思いで新卒で繊維商社に入りました。配属先はリビンググループで寝具の営業担当になり、テレビショッピングとかカタログ通販などの販路を主に担当することになりました。
前職の体制は少し変わっていて、商品の企画開発から仕入れ、それに販路開拓やバイヤーへの提案営業まで、まさに川上から川下を一気通貫して営業が担うんです。それぞれの販路の先にいるお客様に合わせて、最適なものを1から企画、開発するんですね。
営業としての評価指標は売り上げや利益なので、その販路で売れる商品のコンセプトを考え開発して、消費者向けの実演販売までやりました。
ーテレビショッピングも自ら出ていたということですか?
そうですね。まさか自分がテレビに出て布団を売るなんて想像もしていなかったです(笑)。
しかも生放送なので、リアルタイムでどれだけ売れるかも見えるわけです。自分が実演販売して売れない時の気まずさも、売れた時の喜びも、びしびしリアルに感じていました。
私の担当のメインはテレビやカタログ通販でしたが、新たな販路開拓の施策としてAmazonに直接卸しを始めたり、Makuakeでプロジェクトを立ち上げたりしました。Makuakeは最初は苦労しましたが徐々にコツをつかみ、1億円超えや数千万規模のプロジェクトも生み出すことができました。
TENTIALを選んだ理由
ーそのような刺激的な体験、新しい挑戦もしている中、なぜ転職しようと?
Makuakeプロジェクトで、ページディレクションやカスタマー対応も自分で全て担当していて、消費者に直接向き合う経験をした時に、お客様の反応がダイレクトに見えコメントが直接もらえる、D2C型販売の面白さを感じました。
加えて、 ECは販路によるお客様層の制限がありません。良いものを作ってそれをより多く、幅広い方に直接届けたい、という思いを強くして、D2Cブランドの会社を見るようになりました。
ー最終的にTENTIALを選んだ理由は?
「体感価値・エビデンス重視の本質的な商品開発」を徹底していたこと、「圧倒的なお客様目線」を大切にしていたことです。前職ではどうしても売ること重視のプロダクト開発にならざるを得ませんでしたが、TENTIALはよりお客様の体感価値やエビデンスに重きを置いています。
また「ウェルネス・コンディショニングに関して様々な商品カテゴリーにトライしていること」にも惹かれました。
ウェルネスに関わる領域は全て扱うTENTIALであれば、今のSleep、Work、Footの3ジャンルに加え、今後も十分にプロダクトの可能性を広げられそうな面白さがあるなと。
TENTIALの3つのValue(行動指針)と一致しており、行動指針を体現できる会社のカルチャーも素敵だと感じました。
また、商品開発部長の相川とは前職の時にMakuakeアワード(ユーザー向けの表彰式)で会ったことがあるんですが、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に物凄く向き合っていたのも印象的でした。
面接で会った人たちも皆同じで、同じ思いでプロダクトに向き合える環境に惹かれていきました。
ミッションは「第二のBAKUNEを作る」1枚でとにかくあたたかいを超える掛け布団の開発へ
ー一番気になっていたことをお聞きします。繊維商社から転職してなぜまた布団を作ったのでしょう?
最初に与えられたミッションは「第二のBAKUNEを作って欲しい」ということでした。
当時TENTIALではSLEEPジャンルの新製品を検討していたので、掛け布団も含めて候補となるプロダクト群が複数案ありました。その中で「自社観点(TENTIALの出すべきプロダクトかどうか、どれほどのLTVが見込めるかなど)」、「競合観点」、「市場観点」から、どのようなプロダクトであればTENTIALの勝ちパターンを再現できるかを検証しながら、選択肢を絞り込んでいったのです。
その過程で、今ある商品構成の中で"冬の睡眠環境をよくするもの"がまだないこと、過去の経験や知見を活かして自分が一番バリューが発揮できることなどを踏まえ、徐々に「掛け布団」に焦点が定まっていきました。
ですので布団を作りにTENTIALにきたわけではなく、 D2C型を主とした販売をしているTENTIALで自分が良いと思えるものを届けたいという考えで入社に至り、「たまたま最初に携わったのが布団だった」ということです(笑)。
ただ、1枚完結型の掛け布団は前職で自分が作り出したカテゴリーだと自負していたので、再び勝負するのであれば、類似商品を展開し始めている他社には絶対に負けたくないという思いで開発に取りかかったことを覚えています。
ー開発でこだわったポイントは?
機能はもちろんですが肌触り、かけ心地といった感覚的な部分にも徹底的にこだわりました。「もう十分気持ち良い、これくらいでいいんじゃない?」のもう一歩先を目指して。まだまだ良いものにしよう、という気持ちで開発しています。
今回使っているのは、元々なめらかで気持ちの良いフランネル生地なのですが、さらにシアバター加工をして、さらなる触り心地を追及しました。
お客様は商品にまず触ります。だから触ってみたファーストインプレッションで、いかに「これを毎晩体に掛けて眠りたい」と思っていただけるかが大事だと考えていました。
機能面では、従来の類似商品の訴求ポイントである「1枚でとにかくあたたかい」を超えることにこだわりました。
「とにかくあたたかい」だけでいいのか。冬といっても初冬から晩冬で寒暖差は大きく、1日においても時間帯によって寒暖差があります。
本当の意味で“1枚でずっと快適に“過ごせることが大事じゃないのか。それを実現できるプロダクトこそ「COMFORT」を叶えるものであり、そんなプロダクトを生み出したい、そう思ったんです。
これ一枚で冬ずっと過ごせるあたたかさ、軽さ、洗えるコンパクトさを叶える掛け布団。
開発の過程は、サンプルを作っては検証、調査の繰り返しでした。大体3回目くらいで基本形はできたのですが、その後はわたの量を微修正してちょうど良い暖かさ、軽さを追及していきました。
難しさは重さと暖かさとのバランス。わたを詰めればあたたかくなりますが、その分重くなるし厚くなりますからね。
ーそんなこだわりを経て生まれた「BAKUNE COMFORTER」。改めて開発当事者として推したいポイントは?
”これ1枚で冬の寝具が完結”
なんと言ってもこれです。
温度調整してくれるコンディショニング機能があるから1枚で完結します。冬は羽毛布団とかけ布団を2枚重ねている方も多いと思いますが、ずれるしボリュームがあるので家で洗濯できない。洗えない大きさだから布団カバーも必要ですし収納する時もかさばります。BAKUNE CONFORTERはこれを全て解決しています。
睡眠に対する意識の高い方は増えていますよね。でもマットレスや枕にはこだわっても、パジャマや掛け布団にこだわるという方はまだまだ少ないと思います。
そんな方にこそ、実際に試して「掛け布団が変わるだけでこんなに違うんだ」と体感していただきたいです。
また、BAKUNEのリカバリーウェアを既に使っていただいているお客様がCOMFORTERを買ってくださるケースも非常に多いです。
TENTIALの既存プロダクトと組み合わせて、より素敵な睡眠体験をしていただけることを願っています。
これからクリスマスなどのギフトシーズンですが、マットレスや枕などに比べると掛け布団は、個人の好みや体のコンディションの影響を受けにくいのでプレゼントとして贈っていただくのもおすすめです。
「どこでもBAKUNEできるように」圧倒的なお客様目線だから出るアイデア
ーTENTIALだからこそ実現できたことはありますか?
実はあまりこれまでアピールしていないのですが、収納バッグ付きで簡易圧縮できるようになっています。
さらに、旅行用のスーツケースにつけられるベルトもあるので持ち運べる、つまりどこでもBAKUNEできちゃいます。
これは、代表の中西からの「旅行先に持っていきたい人も一定いるのでは?」という一言から始まったんです。
だったらスーツケースでも持ち運びしやすい位コンパクトにしよう、外出先では掃除機とか使えないから道具要らずで圧縮できるようにしよう、スーツケースに外付けできるようにしよう、とベルトも付けました。
通常の布団メーカーでは中々こだわらない収納袋にまでこだわるというのは、全ては「圧倒的なお客様目線」から生まれたTENTIALならではのちょっとうれしい機能だと思います。
このエピソードのように、TENTIALは開発途中で代表、他プロダクトの開発担当、モニターしてくれる社員などからフィードバックをもらう機会が多いのも新鮮でした。
商品開発の専門家ではない人たちだからこそ、固定観念や前提に縛られず、「お客様に提供したい体感価値」に真っ直ぐ向き合った、柔軟なアイデアやアドバイスが出てくるのだと思います。
同様にお客様の声を開発に反映させることも重視しているので、「BAKUNE COMFORTER」についても今後お客様の声を改善や別のラインナップの開発に活かして、さらなるウェルネス体験をお届けできたらと思います。