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お客様の「24時間のコンディショニング」をささえるパートナーへ。TENTIAL初の会員プログラムに込めた想い

お客様にとって、「24時間のコンディショニングをささえるパートナー」のような存在になることを目指して── 。5月15日、TENTIALの新たな取り組み「TENTIAL Club」が始動しました。

TENTIAL ClubはTENTIAL会員様向けのプログラムです。製品の購入やサイト上でのアクションに応じてマイルが付与され、クーポンや限定イベントへの参加などの特典と交換できる仕組みになっています。

このプログラムの立ち上げをリードしてきたのが、ブランド戦略本部CRMグループ・マネージャーの泉晃治です。お客様の声を大事にしており、直近3カ月でも約30人のロイヤルユーザーの方々にインタビューをしてきたと話す彼が、TENTIAL Clubに込めた“こだわり”とは。今回は会員向けプログラム立ち上げの背景や想いについて、泉に聞きました。

泉晃治
株式会社TENTIAL ブランド戦略本部CRMグループ マネージャー
大学卒業後、新卒でRIZAPグループ(株)へ入社。経営企画部において、主に1:1のパーソナルスタジオ事業の予実管理や事業推進に従事。またKPIモニタリング体制の構築などデータ利活用のための整備も行った。2022年にTENTIALに入社。CRMグループでLTVの最大化に向けて、主にお客様体験の向上やコミュニケーション施策の企画・運用を行っている。2022年11月よりCRMグループGMに、2023年2月より経営企画部を兼任。

 「コンディショニングをささえるパートナー」でありたい

── さっそくですが、TENTIAL Clubはどのような経緯から誕生したのでしょうか。

これまで“お買い物の際”に限定されていたお客様との接点を拡張すること。そしてお客様との結びつきを強めていくことで、「24時間のコンディショニングをささえるパートナー」になりたい。そのような思いからTENTIAL Clubを立ち上げました。


TENTIALは「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」をミッションに掲げ、コンディショニングブランドを展開してきました。お客様にとって、日々のコンディショニング意識を高めてくれる・コンディショニングをささえてくれるパートナーのような存在でありたいと考えています。

ただ、現時点ではそこまで深くは踏み込めていない部分もあります。

商品の機能的価値を感じていただき「良い製品を作っているブランドだね」とフィードバックをいただくことは増えていますが、コンディショニングを日常にするという観点ではやれていないことも多い。お買い物の際以外で、お客様との接点や繋がりをなかなか作れていないという課題感も持っていました。

──   プロジェクトが動き出したのはいつ頃からだったのでしょう?

実際に動き出したのは昨年(2023年)の11月頃からですが、私が入社した2年ほど前から会員向けプログラムの構想はありました。

当時はTENTIALやBAKUNEの認知度も低く、ロイヤルユーザーと言えるようなお客様も少なかったので、プログラムを始める段階には達していなかったのです。ただ、この1〜2年でBAKUNEを筆頭にブランドの認知が広がり、製品を愛用してくださる方も一気に増えてきています

特にBAKUNEの場合は2万円を超える製品ですから、頻繁に何着も購入いただくというのは簡単なことではありません。また市場を見渡せば、より安価なリカバリーウェアも出てきています。そのような環境下において、お客様との接点を拡張し、製品の機能的な部分以外でも価値を感じていただけるような体験・仕組みを作っていくことが必要だと考えたのです。

──  「コンディショニング意識を高めてくれるパートナーのような存在」というお話がありましたね

TENTIAL Clubはブランドのミッションや思想をお客様に届けていく活動であるのと同時に、「コンディショニング」という概念を社会に広げていく取り組みでもあると考えています。

先ほどお話しした「製品の機能面以外の部分においても、何らかの価値を感じていただけるかどうか」はTENTIALにとって大きなチャレンジであり、私自身の1つのモチベーションにもなっているんです。

今回、TENTIAL Clubの構想を考えるにあたりスノーピークさんを1つの参考にさせていただきました。スノーピークのファンの方々は単にキャンプグッズを購入されているというよりは、スノーピークのビジョンや思想に共感し、「スノーピークの商品を通じてキャンプをするという体験」を楽しんでいらっしゃるように感じます。

このような体験は、これからTENTIALが「コンディショニング」の領域において目指す方向性の1つだと考えているんです。

カギは「世帯内での広がり」、ユーザーインタビューで得られた気づき

──  TENTIAL Clubの具体的な内容を設計する上でこだわった点があれば教えてください。

お客様における「世帯内での広がり」を後押しすることです。TENTIAL Clubではお買い物や、「有料でのギフト購入」や「大切な方の誕生日登録」といった特定のアクションによってマイルが貯まる仕組みになっています。

マイルが貯まるアクションの例(2024年6月時点のもの)

大切な人の誕生日の前後にクーポンが届くようにすることで、大事なギフトとしてTENTIALの製品を想起してもらうだけでなく、少しでも手に取っていただきやすくしたいと考えました。

TENTIALの製品を贈っていただくことで贈り手と受け取り手、双方の幸福感が高まりコンディションも良くなる。そしてTENTIALへの愛着も深まっていく。そのような体験を実現できれば理想的ですよね。

実際にTENTIALの製品はギフト用途で購入いただくことも多く、母の日や父の日といったシーズンには全体の約5割を占めるほどなんです。

── なぜ「世帯内での広がり」に着目されたのでしょうか?

CRMグループでは、インタビューなどを通じてお客様のことを徹底的に理解することを重要視しています。直近3カ月でも30名ほどのロイヤルユーザーの方にお話を伺ったのですが、その中でいくつかヒントや気づきを得ることができました

「世帯内での広がり」もまさにその1つです。ロイヤルユーザー様の中にはTENTIAL製品が世帯内で広がっていったことで、TENTIALとのつながりが強くなっていったという方が何人もいらっしゃいました。

例えばBAKUNEを気に入っていただいた女性のお客様が、旦那様や親御様の分も購入いただく。その行動がリカバリーウェア以外にも広がり、職場用のサンダルやお子様の部活用のインソール、自宅用の普段着などでもTENTIALの製品を活用いただくようになっていく──

そのように「家庭内でTENTIALの製品がフィットするシーンがどんどん広がっていく」ような傾向があることがわかったのです。言わば「家庭内での口コミ」が重要な要素であり、TENTIAL Clubを設計するにあたってもその点はすごく意識していました。

──  お客様とのインタビューから得られたインサイトが背景にあるというのは興味深いですね。他にもそのような例はあるのでしょうか。

少し重なりますが「Day Conditioning」と「Night Conditioning」の両製品を購入いただくことで、マイルが追加される仕様にしています。

これはBAKUNEだけではなく、サンダルやMIGARU(機能性ウェア)といった日中に使えるコンディショニング製品も活用いただいている方から、TENTIALブランドへの熱量の高さを感じることが多かったからです。

ECサイトの情報を社員以上に熟知されていて使い勝手のフィードバックをくださったり、お気に入りの製品について熱く語ってくださったり。お話を伺う中で「TENTIALの製品がここまでお客様の生活の中に染み込んでいるんだ」とすごく嬉しくなりましたし、「もっとお客様に感じていただける価値がたくさんある」と再認識しました

現状ではリカバリーウェアのみを利用いただいている方もたくさんいらっしゃいます。特にTENTIALの製品を気に入っていただけた方には、BAKUNE以外の製品も試しやすいような仕組みがあれば良いなと考えました。

── お客様にインタビューをしていても、BAKUNEとそれ以外の製品での認知度の違いは感じますか。 

やはり違いますね。BAKUNE以外は知りませんでしたという方もいらっしゃいますし、睡眠時には気を使っているけれど、日中のコンディショニングまではあまり考えられていないというお話を伺うこともあります

「TENTIALであれば、日中でもリカバリーができる」。1人でも多くの方にそのように感じていただけるようにしたいです。

TENTIALのブランド体験とコミュニケーションを磨きこむ

── 会員向けプログラムはCRMグループの取り組みの一環ですね。CRMグループはどのような役割を担っているのでしょう?

CRMグループはTENTIALとしてのブランド体験やコミュニケーションを磨き上げていく活動を通じてお客様との関係性を築き、その結果としてLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上につなげていくことが役割となります。

中でも重要視しているのが、何度もリピートしていただけるようなお客様の輪を広げていくこと。指標としては「F2転換率(初回購入した顧客が2回目の購入をした割合を示す数値のこと)」をKPIの1つとしています。

── コンディショニングを社会に浸透させる活動も、CRMグループとして重点的に取り組んでいるところなのでしょうか。

まさにコンディショニング文化の啓蒙はCRMグループのミッションです。例えばコンディショニングの理解度を高めたり、コンディショニングを自分ゴトとして捉えていただいたりするための取り組みとして「Conditioning Magazine」というメディアを運営しています。

他には今回のTENTIAL Clubを始めとしたお客様体験の磨き込みを目的とした取り組みや、デジタルツールなどを駆使したコミュニケーションの最適化・パーソナライズなどもCRMグループの枠組みに入ってきます。

そういった意味では、対象領域が広いチームと言えるかもしれません。

── 泉さんは入社時からCRMグループで働かれていますね。そもそもなぜTENTIALに入社されたのでしょうか?

もともと前職では経営企画を担当していました。予実分析や店舗ごとの数値分析をした上で、事業部と連携しながら事業や店舗の運営を改善していく仕事です。

楽しくてやりがいもあったのですが、業務の性質上、コミュニケーションのベクトルは基本的に社内を向いていました。仕事をする中でだんだんと事業部側でも働いてみたいという思いが強くなり、キャリアチェンジを検討するようになったのです。

探していたのは、toC向けの事業を展開する30〜50人規模のスタートアップ。個人のお客様と接する仕事がしたかったこと、明確な専門分野もまだなく、器用貧乏なところもあったので、色々な業務にチャレンジしながら裁量を持って働ける環境が良さそうだと考えたことが理由です。

TENTIALは転職活動が終盤に差し掛かっていた頃、偶然スカウトのメッセージをいただいたことをきっかけに知りました。

前職と共通する「健康」領域だったことも興味を持った理由の1つでしたが、採用プロセスで会った方々が、どなたも「お客様に対してこのような価値を提供していきたい」「自分たちでTENTIALという組織をこのように変えていきたい」という強い想いを持っていたことが印象的で。この環境で次の挑戦をしたいと考えました。

──  確かにCRMグループはTENTIALのお客様と最前線で関わるようなチームですよね。

お客様の声を聞きたいと思えば、機動的にインタビューができます。お客様から「TENTIALのここが気に入っている」というお話を伺えることは、それ自体が働くモチベーションになります。

── 泉さんの中で「健康」領域に強いこだわりがあったのでしょうか。

健康やウェルネスの領域は、サービスの対象となる人の数が多いですよね。どのような人でも対象になりうる。

つまり世の中に対して価値を提供していくことができる領域ですし、優れたサービスであれば社会全体をより良くしていける可能性があると思うんです。

前職時代にも「このサービスを通じて健康になった、人生が楽しくなった」という声をいただく機会があり、会社や事業の存在意義を感じました。自社サービスの対象となる方々に健康になってほしい、幸せになってほしいという思いはずっとあります。

TENTIAL Clubのこれから

── 今回のTENTIAL Clubを含めて、これから泉さんが挑戦したいことを教えてください。

前職時代から、一貫してデータを扱う仕事をしてきました。TENTIALもデータを活用する意識は高い組織ですが、「データを基にした意思決定」にはもっとチャレンジしていきたいと考えています。

データ分析を通じてお客様の属性や傾向を紐解き、コミュニケーション施策を最適化していく。定性的なインタビューを大事にしながら、そこに定量のデータも掛け合わせれば、さらに取り組みの幅が広がるはずですから。

個人情報などには十分に配慮している前提で、TENTIALはさまざまなデータを活用しやすい環境だと思っています。この点はシステムを自社で開発していることも大きく、データの活用はブランドとしても1つの強みになっています。

またTENTIAL Clubにつながる部分でもありますが、コンディショニング自体の啓蒙や社会へ浸透させる活動はもっとやっていきたいですよね。

── コンディショニングについては「スポーツ選手がパフォーマンスを発揮するためにやること」という印象を持たれている方も多いかもしれません。そのイメージを変えていくことは、全く新しい概念を広げていくこととは違う難しさがあるかもしれませんね。

そうですね以前TENTIALのお客様を対象にアンケートを取ったことがあるのですが、コンディショニングという言葉を聞いたことがないという方はほとんどいませんでした。ただその言葉から連想するものとしては、運動競技においてパフォーマンスを高めることの割合が多かったんです。

「コンディショニングとは、心身の健康を整えること」。そのような文脈をもっと伝えていきたいですね。

私個人としては、コンディショニングはそこまで高尚なものではないと考えているんです。例えば日常生活の中で犬の散歩をすることも、コンディショニングの1つとして捉えても良いのではないか。些細な活動がコンディショニングになるということが広がっていけば、少しずつでもコンディショニングに取り組む人や、コンディショニングに対して前向きになれる人が増えると思っています。

──  TENTIAL Clubの展望としても、そのような取り組みにまで広げていきたいという考えがあるのでしょうか。

構想段階ではありますが、まさにお客様の日常生活でのコンディショニング活動にマイルを付与したり、そのような行動を促進していけるような仕組みを作りたいという考えがあります。

例えば運動記録に応じてマイルを付与したり、質のいい睡眠に対してマイルを付与したり。そのようなことができれば、TENTIAL Clubがコンディショニング意識の向上に直接繋がっていきますよね。

また最初はクーポンが軸となりますが、今後はコンディショニングイベントの開催も計画しています。昨年TENTIALでは、1年の疲れを取りきってリカバリーすることを目的とした“疲れ納め”イベントを、東京・目黒区の大教寺で開催しました。このような取り組みをTENTIAL Clubの中でも取り入れていきたいです。

TENTIAL Clubは始まったばかりであり、実現したいことはいくつもあります。ここをスタートに、これからどんどんアップデートを重ねていきたいです。