きっかけは我が子の「壮絶な夜泣き」。赤ちゃんBAKUNEで“親の救世主“を目指す
子育ては楽しい。でもとっても大変ですよね。中でも子どもの睡眠問題には多くのママパパが頭を抱えています。
「赤ちゃんがぐっすり寝てくれたら・・」
TENTIALではそんなパパ・ママのために、BAKUNEシリーズ初のベビーライン「BAKUNE BABY」を開発しました。
睡眠不足に悩むパパ・ママの救世主になることを目指して開発したこの製品。実はきっかけとなったのは開発責任者・相川が自ら経験した「壮絶な夜泣き経験」でした。
「心からこの課題を解決したい」。そのような思いからスタートしたBAKUNE BABYの開発プロジェクト。その1年半の道のりと商品に込めた強い思いを探ります。
きっかけは自分の体験、生後3ヶ月で感じた“辛さ”
ー 今回がTENTIALにとって初となるベビー用品です。意外に思われる方もいるかもしれませんが、そもそも開発のきっかけはなんだったのでしょう?
BAKUNEがある程度認知され始めたタイミングで、「服種、品種を広げることでお客様の層や購買機会を拡げられないか。そのような新商品を作れないか」と開発責任者として考えていました。
ちょうどそんな時、子どもが生まれたんです。里帰り出産だったので、生後3ヶ月くらいから夫婦と赤ちゃんの生活が始まって。夜泣きってこんなにきついのか、と。
寝てくれない、だから自分たちも寝れない...。こんなスパイラルで家庭内の雰囲気も悪くなってしまいました。そりゃあ生後すぐから夜泣きに向き合っているので、妻の辛さはなおさらですよね。
出産後はホルモンバランスも崩れ、夜泣きの対応で満足に睡眠も確保できない。多くのママが産後、情緒不安定になるのも当然だと思いました。
赤ちゃんが夜泣きしなければ、妻も自分も助かるのに...。「じゃあTENTIALで少しでもその助けになるような商品が作れたら、同じように助かる人は多いんじゃないか?」この考えが開発の大きなきっかけとなりました。
●BAKUNE BABYシリーズ
「心からこの課題を解決したいと思った」課題に直面しながら開発した1年半
ー自らの子育ての経験がベースとなると、商品への思い入れもかなりのものだったのではないでしょうか。
「BAKUNE BABY」はTENTIALの商品の中でも割と開発に時間がかかっています。自分の子どもが生まれた頃からアイデアを考え始め、完成したのは子どもが1歳半くらいの頃でした。
夜泣きの課題に直面した当初は「いくら投資してもいい!夜泣きをなんとかしたい!」と思うくらい、赤ちゃんが寝てくれない問題は深刻でした。自分ですらこう感じるので、ママのストレスはさらに大きいものです。
商品開発の観点では「TENTIALユーザーはパパママ世代が多い」ため、同じ課題感を持っている方も一定数いると考えられることから、商品ニーズはあると思いました。
自分もこの世代で、実際周りや社員でもママパパが増えていたので、「ベビー商品でさらにママパパの負を解決するようなものはいけると思う!」というのは社内の説得材料にもなりました。TENTIALの製品はギフト購入が全体の3割以上を占めるので、ギフトとの親和性も高いと思っていたんです。
少子化問題が叫ばれていますが、この現実に自分たちが向き合ってみると「正直そりゃ子どもは減るよね」「大変すぎて二人目ってなかなか思えないよね」と実感したんですね。
だから、少しでも睡眠不足な親、特にママの“救世主”になれるような新しいベビー用品を作りたい。そう強く思いながら開発に取り組みました。
目指したのはBAKUNE機能と素材のやわらかさの両立
ーベビー用品ということで、これまでのウェア以上に素材や機能面などで、こだわらなければならない点が多かったのではないでしょうか。
そうですね。本質的にどの商品もお客さまにとって良い製品であることが大前提です。なので、今回の初めてのベビー商品開発においても細部まで妥協はしませんでした。
本製品は、遠赤外線を輻射する特殊機能繊維「SELFLAME®︎」を採用していますが、工夫したのは「体温への配慮」と「ベビー用品に適した素材選び」です。
睡眠の研究をしている早稲田大学睡眠研究所 所長の西多昌規 教授にヒアリングしたところ「赤ちゃんは平熱が大人よりも高いため、SELFLAME®︎の保温機能で熱がこもってしまい、逆に睡眠を阻害しないよう注意する必要がある」ことがわかりました。
そこで遠赤外線の効果がありながらも、高い通気性を確保し、熱がこもらない素材という前提で、ガーゼ素材の方向で素材開発を進めていきました。乳幼児向けの製品なので安全性試験の基準も高いですが、きちんとクリアし、生まれたての赤ちゃんにも安心して使っていただけるものになっています。
繊細な肌の赤ちゃんが睡眠時に直接触れるものなので、素材にもこだわりました。SELFLAME®︎は肌に当たらない中間層にのみ使用し、外側にはベビー用品で使われることも多い高品質なオーガニックコットンを用いることで、やわらかい触り心地を実現しました。
「オーガニックコットンを採用しながら、SELFLAME®︎を使い、高い通気性を確保する」という素材の構造設計を試行錯誤した結果、6層の独自のガーゼ素材の開発につなげることができました。
試作品を社内でサンプリングし素材選びを繰り返す
ー素材選びにこだわられたということですが、具体的にどのようなことをされたのか気になりました。
まず、最初の試作品を社内サンプリングしたところから始まりました。
当初は特に遠赤外線輻射効果について、利用者からネガティブな反応や懸念の声が出てしまうようであれば進めるべきではないと考えていたので、その点を気にしていました。ただここに関しては比較的良いフィードバックをもらえたので、方向性はこのままで大丈夫そうだと自信が持てました。
一方で「肌触り」「着心地」といった素材感には改善の余地があることがわかりました。例えば「もっと生地はやわらかくして欲しい」という声を聞いて、素材を見直して触り比べたり。スリーパーのスナップボタンは、「開け閉めしやすいがすぐには取れないちょうど良い硬さ」を模索したり。
色味についても社内サンプリングでの意見を参考に、検討を重ねました。TENTIALやBAKUNEの従来商品は黒やベージュといった落ち着いた色味が多いのですが、それをBABYに使うと地味で暗い印象になってしまいます。ベビー用品は特にギフト需要も多いと考え、ベビーのおやすみシーンに合う“あたたかみ”のある色、ポップなデザインにしたいと考えました。
ー確かに今までのTENTIALではない淡い色合いに可愛い水玉模様ですよね!
色出しには特に苦労しました。サンプルを何度作ったかわからないですね。最終的に、オーガニックコットンの六層ガーゼを採用したのですが、初めて扱う素材です。
また今回は柄をプリントや刺繍ではなく織りで出すことで、柔らかい印象を目指していました。染色した糸を織って作ることが初めてで、なおかつ素材も初めてのもの。糸の色の微妙な濃淡でも織り込んだ生地ではかなり色の違いが出てしまうため、細かい調整はどれだけやったのか覚えていないくらいです。
総じて印象に合う色味や柄に仕上げるため、1年以上の時間をかけてようやくこの色と柄に仕上げることができました。
メッセージを伝えられるギフトに
社内サンプリングの際、 Buddyの奥様から「ママになった友達にメッセージが伝えられるギフトだね」という声をいただいて、ママへの労いや応援の気持ちを一緒に贈れるベビー用品として認識してもらえたんだと嬉しく思いました。
今回BAKUNE BABY開発にあたり、ターゲットとして設定したのはBAKUNEユーザー同様の30-50代です。ご自身はもちろん兄弟、友人が出産を迎えるタイミングに当たる世代で、出産祝いを贈る機会も多い方々です。
ブランケットとスリーパーはベビー服と違ってサイズの幅が広いので、おやすみのお供として赤ちゃんから幼児まで長く使っていただけます。またBAKUNE同様に快適なおやすみ時間を過ごせるという機能性も、今までにはないベビーギフトかと思います。
出産祝いでは定番の「名入れ」は必須だと思い、TENTIAL商品では初めてお名前の刺繍サービスも加えました。
大切な方へこんな気持ちと一緒に贈っていただけたらと思います。
BAKUNEファンを深め、広めるために
ー最後に、これからどのような方々に手に取っていただきたいか。BAKUNE BABYをどのように広げていきたいかについて教えてください。
すでにBAKUNEを使っていただいている方の中には、その機能性からファンになってくださった方もたくさんいらっしゃいます。そんなユーザーにBAKUNEシリーズとしてBABYを打ち出し、「パートナーやご家族、友人に贈る」という需要を喚起していきたいと思っています。
実際に完成した商品を、お子さんのいらっしゃるBAKUNEの既存ユーザーさんに試していただいたところ、こんな声をいただきました。
今回のBAKUNE BABYはこれまで商品開発で培ってきた知見やノウハウがフル活用されています。だからこそ「エビデンスにこだわるTENTIALだから開発できた機能的なベビー用品」だと自信を持っています。
ベビー用品はブランドや見た目などの感性に訴えるものが多いですが、機能性を備えるギフトとしてBAKUNE BABYが定番となれるように、これから多くの方に知っていただきたいですね。